月刊ラティーナ7月号<バジェナート伝説フェスティバル>現地レポート(その2)

 続きです。「<バジェナート伝説フェスティバル>現地レポート」の写真解説です。
★ オダシル“エル・ニェコ”モンテネグロ(歌とグアチャラカ)、アデルモ・メモ・グラナードス(カハ)、ウーゴ・カルロス・グラナードス(アコーディオン)。もうバジェナート最強トリオですね。
http://d.hatena.ne.jp/Genichi_Yamaguchi/20091101/1257100187
★ フアン・ホセ・グラナードス。
http://d.hatena.ne.jp/Genichi_Yamaguchi/20110502/1304288566
★ サウル・ライェマン&“エル・ニェコ”モンテネグロ。考えて見ればこの曲「ノルフィディア」(“Norfidia”)もカリスト・オチョアの作品です。オチョアについては、ロス・コラレーロス・デ・マハグアルのイメージが強かったので、アルフレードグティエレス、リサンドロ・メサらと同じく「バジェナートとしてどう思うか」といわれると正直「ビミョー」って感じだったのですが、意外にいいバジェナートありますよね。
http://d.hatena.ne.jp/Genichi_Yamaguchi/20110528/1306587501
 ついでに今年のアマチュア部門予選で「ノルフィディア」です。   ♪ ああ、ノルフィデアはなんておれのことを恨んでいるんだ おれには理由がわからない おれはおまえを怒らせるようなことはしていない ノルフィディア おまえはおれの命 こうしておまえはひとりの男を死なせようとしているんだ・・・♪

★ セルヒオ・ルイス・ロドリゲス&“エル・ニェコ”モンテネグロ。曲は「エル・ポージョ・バジェナート」(“El pollo vallenato”)。
http://d.hatena.ne.jp/Genichi_Yamaguchi/20100211/1265850986
★ マウリシオ・デ・サンティス。私が撮影した映像で1080pで視聴可能です。曲は「ラ・サンギフエラ」(Calixto Ochoa “La Sanguijuela”)。デ・サンティスは2008年のアマチュア王者ですが、プロ部門でファイナリストに残るのは今回が初めです。ファイナリストに残る人は、みな子どもの頃から何年も、人によっては10年、20年とこの大会に挑戦し続けています。歌とグアチャラカはドナルド・マルティネス、1991年フリアン・ロハス、2001年アルバロ・メサがバジェナート王になったときの歌手です。2007年の「王の中の王」の際にはアルバロ・ロペスと組んでファイナル進出、去年もポンチョ・モンサルボと組んでファイナリストに残りました。この人も商業録音はほとんどありませんし、けっこうな年だと思いますが、すばらしい歌手でしょう。カハはレオニダス・アルバレス、2008年、2010年のルイチート・ダサと組んだときのクールなパセオが印象的だったけど(パセオのときは写真も撮らずに見とれていました)、プージャもたまらんですね。

★ 女の子が手にしている楽器がグアチャラカ。これも私の撮影です。1分過ぎからソロが聴けます。ソロのあと観客の歓声に応えてニコッとほほえむところがかわいらしいですね。子ども部門(14歳未満)予選2回戦より。子ども部門の予選はエル・エラード公園。バジェナート好きならミュージックビデオでみたことあるかも知れませんが、米軍機の残骸がおいてある公園です。名前はエラードですがアイスクリームは売ってなかったです。公園内では同時に4ステージ並行で進められます。

★ ピケリア部門決勝。これも私の撮影です。背の高い奥の男性が今年のピケリアの王に輝いたフェリックス・アリーサ、手前が2位になったフリオ・カルデナスです。正直私のバジェナート力ではピケリアの巧拙はいまいちよくわからないのですが(バジェドゥパルでみなさんと話したり歌ったりすると「俺ってバジェナートのことなーんにも分かってないな・・・」と思います。)、なにげにいいの撮ってきたでしょ?

★ メリダ・ガルビス。子ども部門決勝戦。私が撮影したビデオです。自作曲“Conmigo nadie se mete”、幼いころから(といってもまだ12歳ですが)天才少女の誉れが高かった子です(http://d.hatena.ne.jp/Genichi_Yamaguchi/20120108/1326003161 このエントリーの下のビデオが彼女が9歳の時の演奏です。)。子ども部門決勝戦は、もともとは29日夜にコンパイ・チプーコ舞台で行われる予定だったのですが、採点が長引いて子どもが演奏するには遅い時間になってしまったので、30日のフランシスコ・エル・オンブレ舞台に変更になりました。お子ちゃまたちはスタジアムでの演奏を楽しみにしていたんじゃないかと思いますが、おかげでこちらは至近でみることができまし(スタジアムのプレス席はアリーナ席ですが、広場のプレス席ほどステージに近くありません。)。

★ 「エル・レイ・デ・フォルクロール」(“El rey de folclor”) リズムはメレンゲですね。

 ヘルマン・ビジャの楽団のアコーディオン奏者は、ベト・ハマイカでした。ステージが終わったところで声をかけたところ「え?僕の写真なんてほしいの?」というので「だってカチャーコ初のバジェナート王じゃないですか*1」と答えたところ、「えー、日本の人もそんなこと知ってるの?」といいながらポーズを取ってくれました。みなさん、ベト・ハマイカもルイチート・ダサ*2も日本人はバジェナート好きだと思い込んでしまってますので、ちゃんと聴きましょうねー。