ジャンマルコ日本公演 en 川崎・クラブチッタ

 今回のジャパンツアーは、ジャン・マルコというアーティストを日本にプロモーションするということでは、成功にはいたっていない。ラテングラミーアーティストという実績は、彼の実力を不動のものにしているが、それ以上に、アーティストとしてのジャン・マルコの評価は、確実なものとして、世界のアーティストにふさわしい。・・・問題は、ジャン・マルコというアーティストに相応しいプロモーションができない中で、ジャパンツアーが行われたことだ。この偉大なアーティストを、ぜひ日本の音楽マーケットに取りあげてほしかった。しかし、ジャン・マルコが記者会見で発言したように、今回は日本に住むペルー人のために歌いたいとういう言葉は、これまでのコンサートで実現されてきた。
・・・本来ならば禁止されている、コンサート中のカメラやビデオ撮影だが、ジャン・マルコは、それを取りあげることはなかった。なぜなら、日本に住むペルー人たちが、ジャン・マルコの演奏を直接聞く機会が、どれだけのものかわかっているからだ。
・・・浜松文化センターでは、今年小学校を卒業し、春から浜松特別支援学校に進学したペルー国籍のハロ・アロンソ・ロカ・オラチェア君が、ジャン・マルコと共に、一枚の写真に収まっている。ハロ君は、ジャン・マルコの大ファンだという。毎日彼の歌を聞いていたので、この日を本当に楽しみにしていたそうだ。ジャン・マルコに「あなたは私のお父さんだ」というと、ジャン・マルコは彼を強く抱きしめて、息子と父親は一緒に写真を撮ろうと笑った。
・・・ショーが終わった後、ジャン・マルコはこのツアーで始めて泣いていた。
「自分のコンサートに来てくれるために、仕事を休んでくれてありがとう」
 その言葉を言うと、彼は顔を手で覆っていた。
http://noticiasnippon.jp/2012/04/14/gianmaruco_japan-4/

 昨日もたぶん日本人は私たち3人と、あといたとしてもせいぜい数名だと思う。でも、僕のフェイスブックのお友達からこのツアーに2名+お子さん、彼女1名ずつが来ていたので、少しはプロモーションに貢献したかもです。
http://www.facebook.com/photo.php?v=418060984889827
http://www.facebook.com/photo.php?v=418077261554866
 これまで日本でみたラテン音楽のコンサートのなかでダントツにすばらしかった! ¡ Gracias, Gian Marco !

ジャンマルコ日本公演

 ラテンアメリカを代表するスーパースターが来日しているわりには日本人にはびっくりするほど注目度の低いジャンマルコですが*1、在日ペルー人の中では大事件です。フェイスブックのお友達(在日コリアンの方です)が小山の公演に行かれたのですが、もうたいへんな盛り上がりだったとか。

初めてのジャパンツアーは、ペルー人や南米系の人が多く住む地域で開催された。それは記者会見でも語られていたが「日本に住む同胞たちのために歌いたい。地震津波の痛みが残る日本のために歌いたい」という強い希望のためだ。
・・・働くかれらの多くは、工場勤務であり、派遣などの不安定な雇用の中で仕事をしている。チケット代は、日当とほぼかわらない。・・・「出稼ぎで日本にきてから、彼の歌を聞くのが自分の慰めでした。国に送金しているので、自分がペルーに帰るのは難しい。だから、彼が日本にくると聞いて、絶対にコンサートへは来たかった」と話してくれた。ペルー人の誇りだと何度も繰り返していたのが印象的だった。
http://noticiasnippon.jp/2012/04/07/gianmaruco_japan/


「コンサートに集まった人たちの多くは、ペルーを出て日本で働き、故郷に仕送りをしているが、『あなたたちは、国の家族を支え、さらに日本の社会に溶け込むための努力をしている。その大変さに敬意を表したい』と彼がメッセージを送ると、会場の熱気はさらに熱いもののなった。・・・途中、彼の家族を紹介しながら、自分の思い出を歌にしたものを紹介すると、泣きながらジャン・マルコの歌に声を重ねている人が多かった。」
http://noticiasnippon.jp/2012/04/07/gianmaruco_japan-2/


*1:「ジャンマルコ 来日」でググっても、ペルー人向けニュースのほかは“Vivir para parrandearlo”とか“にがにが日記”のような閑散ブログしかヒットしません。欧米経由で情報が入ってくる、ことばや背景事情が分りにくいというのがあるのだと思いますが、日本におけるラテンアメリカ音楽の紹介はサルサ/トロピカル、タンゴ、クラブDJの人が紹介する変わった物にあまりにも偏りすぎだと思います。