Homenaje a Justino

Señor Jusitino Garcia, un hombre muy pupular   フスティーノ・ガルシアさん とても有名な男
Señor Jusitino Garcia, un hombre muy pupular   フスティーノ・ガルシアさん とても有名な男


Con su marimba en la mano, puso a temblar el litoral    マリンバを手に沿岸地方を揺らした 
Con su marimba en la mano, puso a temblar el litoral    マリンバを手に沿岸地方を踊らせた  


Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか
Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか


Escuchen este relato que yo les voy contar    みんな私がこれから話す物語を聞いておくれ
Escuchen este relato que yo les voy contar    みんな私がこれから話す物語を聞いておくれ


Con su marimba entonaba nuestro himno nacional    彼はマリンバで私たちのイムノを奏でた
Con su marimba entonaba nuestro himno nacional    彼はマリンバで私たちのイムノを奏でた


Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか
Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか


Cogia su cañalete, su portrillo y su juliana   カニャレテ*1を手にポルトゥリージョ*2にのって、フリアナ*3をもって
Cogia su cañalete, su portrillo y su juliana   カニャレテを手にポルトゥリージョにのって、フリアナをもって


Y también su catangón para pescar su canchimala    そしてカンチマラ*4を捕るためのカンタゴン*5ももって
Y también su catangón para pescar su canchimala    そしてカンチマラを捕るためのカンタゴンももって


Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか
Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか


Era un hombre inteligente y de corazón muy digno    彼はとても頭がよくて堂々とした肝っ玉の男だった
Era un hombre inteligente y de corazón muy digno    彼はとても頭がよくて堂々とした肝っ玉の男だった


Debemos de resaltar la memoria de Justino    私たちはもう一度フスティーノのことを思い出さないといけない
Debemos de resaltar la memoria de Justino    私たちはもう一度フスティーノのことを思い出さないといけない


Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか
Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか


Era un hombre muy sencillo y de corazón muy bueno   彼はとても素朴で気立てのいい男だった
Era un hombre muy sencillo y de corazón muy bueno   彼はとても素朴で気立てのいい男だった


Adiós Justino Garcia en el cementerio nos vemos   さようならフスティーノ・ガルシア、今度は墓場で会いましょう
Adiós Justino Garcia en el cementerio nos vemos   さようならフスティーノ・ガルシア、今度は墓場で会いましょう


Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうマリンバを鳴らしたのか
Como tacaba, como se oía como repicaba esa marimba   どう演奏したか どう聴かれたのか どうそのマリンバを鳴らしたのか

 この楽団はカウカ(バジェ・デル・・・とつかない方)の出身です。このジャンルの代表曲ですが、マリンバ名人をたたえる歌なんでしょうね。なお、どっちでもいい話ですが、YouTubeにあるタイトルはまちがいです。

 コロンビア太平洋岸の音楽として知られるクルラオですが、エミルト・デ・リマ*6が1942年に発表したコロンビア民俗音楽研究の古典“Folklore Colombiano”では、Cumbiamba(クンビアンバ)、ポロ(Porro)、チチャマヤ(Chicha Maya)、プーヤ(Puya)、マパレー(Mapalé)、メレンゲ(Merengue)、ガイタ(Gaita Indigena)と並んで大西洋岸の音楽として紹介されています*7。アフロ系、ヨーロッパ系、先住民系の要素が絡みあいながらも、各地域がそれぞれ保守的な嗜好をもったまま強い郷土意識をアピールするのがコロンビア音楽の最大の特徴で(そのわりに、サルサメレンゲ、タンゴ、ランチェラからソカ、アフリカンポップスまで、知らないうちにちゃっかり「わが音楽」にする面もありますが・・・)。そのため、今までの研究では、コスタとパシフィコについては、陽気で外向的なコスタ、暗く内省的なパシフィコという特質から相違を強調するものが多かったように思いますが、メディアの発達する前は、案外、クルラオもコスタで聴かれていたのかな、なんて思うことがあります。

【追記】・・・と思いながらダラダラ本を眺めていたら、「孫引き」というか「ひ孫引き」ですが、現在はあきらかに太平洋岸の音楽であるクルラオについて、元々はクンビア系コスタの音楽だったという記述がありました。“Colombia y su Música”,José Portaccio Fontalvo, の引用する“La Música Folklórica Colombiana”Guillermo Abadía Moralesの引用するダビッドソンという人の音楽事典(正式タイトル不明)だそうです。なんでも20世紀の初頭にコスタ音楽から別れたとのことだそうですが、例によって録音のない時代のことなので、確認のしようがないです。

*1:長い木製のオール。パシフィコ弁です。

*2:小さな漁船。同じくパシフィコ弁。

*3:かご。これもパシフィコ弁。

*4:魚の種類。

*5:ヤシの葉でできたかご。パシフィコ弁。

*6:1890年にキュラソーに生まれ、バランキージャに渡り、同地の音楽教育に功績のあった音楽家/作曲家です。日本語でやたらに詳しいHPがあります。http://www.geocities.jp/latinamericapiano/emirtodelima/emirtodelimaintro.html

*7:“Danza Folclóricas Colombianas” Cielo Patricia Escobar Zamoraには、今はハンカチを持って踊るクルラオのダンスについて、昔は(クンビアのように)ろうそくを持って踊ったなんて書いてありますし。